『今年負けたら水矩引退。』ヲタ芸初代世界王者の語る”ヲタ芸の顔になる”ということ【インタビュー】
ヲタ芸/サイリウムダンスの世界大会「CYALUME DANCE WORLD BATTLE」(通称:CDWB)の初代世界王者『水矩』に、ヲタ芸を始めたきっかけから今のヲタ芸に思うことなど、様々な話をしていただきました。
プロフィール
水矩(みかね)
福島県在住の20歳、普段は会社員として働く傍らヲタ芸をしている。
昨年行われた、CYALUME DANCE WORLD BATTLEにて、ヲタ芸のスキルはもちろんのこと圧倒的な熱量で見事優勝を勝ち取り、ヲタ芸初の世界王者になる。
インタビュー
きっかけは中学校の文化祭
ヲタ芸を始めたきっかけは?
中学校の文化祭で劇をやることになって、僕の役がオタクの役だったんです。どうせオタクの役をやるならヲタ芸をやろう!となって練習していたらハマりました。
その頃は上手くなりたいとかはなくて、友達と一緒に好きな曲で好きなように打つだけでした。
高校生になって地元に打ち師仲間が出来て、そこで物凄くカッコイイヲタ芸をする打ち師に出会ったんです
その人を見て僕も上手くなりたい!と思いそこから本格的に練習を始めました。
思い出づくりのつもりが…
なぜCDWBに出ようと思ったんですか?
その日がちょうど休みだったんです(笑)
ヲタ芸の初の世界大会だしいい思い出になるかなと思って記念に出てみました。まさかこんなことになるとは思ってもいませんでした。
参加してみてどうでしたか?
思ったよりもバトルを楽しんでいる自分がいて、アドレナリンが出ていました。
ここで負けても悔いの残らないように一番好きな技で勝負しました。
優勝して何か変化はありましたか?
自分の認知度が上がって、自信がつきました。
会社の人やヲタ芸に関係ない人にも認められたような感じがするし、人に話を聞きやすくなりました。今まで恐れ多くて話しかけられなかった有名な人とも繋がりができました。
世界王者からみたヲタ芸
世界王者から見て、今のヲタ芸をどう思いますか?
今最前線でやっているヲタ芸は、揃っていて綺麗だしパフォーマンスとして万人を納得させることができるものだと思います、でもそこに僕は混ざれないと思います。これは諦めに近いかもしれないけど『すげぇ、俺には無理だな』と思う。
僕はシンプルに個として強くなって、昔からあるシンプルなヲタ芸のやり方を残していくことも大事だと思うのでそれを貫きたい。
ヲタ芸の顔になるという事。
初代王者として第二回大会に参加する人へアドバイスをお願いします
一つ目は、自分のやりたいことを貫くこと。
勝ち負けも大事だけど、後悔しないように自分が信じているものを全力で出し切る。
二つ目は、世界王者という看板を背負うという事を意識すること。
優勝したらヲタ芸の顔になるという事です、自分はあまり意識していなかったのでびっくりすることが多かったです。
でも、それがモチベーションにもなったし、覚悟にもなりました。
負けたら“水矩”を引退する。
第二回大会にシードで出場しますが、意気込みをお願いします
本気で二連覇を狙っているので今回は背水の陣でいきます。
負けたら“水矩”を辞めます。
え!? ヲタ芸辞めてしまうんですか?
ヲタ芸やめることはないですし、やめられません(笑)
2連覇できなかったら“水矩”という名前を封印して違う名前で活動を再開します。
もし今回負けてしまって、また“水矩”としてヲタ芸するときはもう一度世界王者になった時です。
なるほど。それでは二連覇のために何か取り組んでることはあるんですか?
前回優勝してから、去年よりもヲタ芸の練習をする時間をかなり増やしました。
それから積極的にワークショップやイベントに参加して、ヲタ芸が上手い人の話を聞きに行っています。
自分と同じ価値観を持つ人を大切にしたい。
今後ヲタ芸業界の中でどうなっていきたいですか?
僕はまだ成長途中で、もっと練習を積んで更に上手くなりたいです。
これからも新しいプレイヤーが増えて行くと思いますけど、その中でも僕と同じ価値観を持った人たちを大事にしてきたいです。地元の人を集めて合同練習会をしたり、お祭りとかで一緒に打とうとか、自分と近いところでヲタ芸業界に貢献していきたいと思っています!
まとめ
チャンピオンでありながらもチャレンジャー精神を持ち更なる高みを目指し、今後も成長し続ける水矩。
個人的には、負けたら水矩という名前を封印すると言っていたのが一番印象的でした。
初代世界王者としてのプライドと、CDWB2019への気合いを感じました。
CDWB二連覇を果たすか、それとも水矩という名前を封印してしまうのか、どちらも楽しみな自分がいます…
どんな結果になってしまうとしても、CDWB2019の水矩に注目です!