第3回 : 3つの視点そのサン【KWOT!】
引き続き、3つの視点のお話をさせて頂きますよん。
今回はラスト!そのサン:プレイヤー視点です。
3つの視点そのサン:プレイヤー視点
ヲタ芸では振り付けが数回で消費されることがほとんどです。
これに関してはいつかちゃんと触れますが、今回は単に「振り付けを作っても、ほとんどの場合はやる機会を多く拵えない」ことと思っていただければ十分です。
これがヲタ芸振り付けの多くから「奥行き」を奪う原因のひとつになっています。
いやん失礼だわ、アタイの振り付けが浅いっての!!と思った方がもしいたらすみません、そういう訳ではないです。
ここで言う奥行きは、動きに人間的無理はないか。カウント、もしくは音やタイミングに正解は用意されているか。動きと動きの繋ぎにゆとりがあるかなど、主にプレイヤーがクオリティを追求するに当たって必要な情報の深さを指します。(表現的深度とは別物です。)
じゃあクオリティを追求しづらい動きってなんどいや!!という話を具体的にします。
例えば、アマテラスやムラマサにおけるクラウドサンダー(以後 クラサン)の後、何の繋ぎもなしで綺麗に六突きに入るのは難しい…というよりほぼ不可能ですよね。
クラサンは7カウント目で腕を閉じるので8カウント目は六突きに入る為の準備に使えます。
振り付けも同じです。
次の動きへの繋ぎに使える時間が不十分であると、シルエットの美しさや動きの整合性が損なわれ、プレイヤー個人のクオリティを下げてしまいます。
あとはカウント内に収まらない動きを詰め込み過ぎているとか、音取りもしくはカウントが分かりづらいとか。作るべきシルエットの正解が不明瞭であるとか。
この辺りが最もプレイヤーへの不親切を生むことが多いです。
あとはオリジナリティの高い動きは特に模範の提示が難しく、プレイヤー側は追求の指針が立てづらいなんて場合もあります。
これに関してはどういった意識で動くとよいか、動きが持つ目的やポイントを説明できることがベストですが、他ジャンル(ダンスや踊ってみた、バレエ、歌舞伎、日本舞踊など)に参考文献がある場合、プレイヤーにはそれをお見せするのが最も手っ取り早いと思います。
ここで余談ですが、表現として多少の無理が最適だと判断された場合(見る手視点/構成視点によって。)、大幅でなければプレイヤー視点を犠牲にする判断も間違ってはいません。
ですが、
あくまでも振り付け師はプレイヤーのクオリティ追求に親切であることが理想的です。それが作品のクオリティに直結しますから。
全体を通してプレイヤー視点におけるマイナス基準を回避するには、みたいな触れ方をしましたが、他には「メンバーの得意を活かす」というところがこの視点におけるプラス部分のひとつになります。
ただこれに普遍性的なものはなく、振り付けそのもののクオリティの話ともまた少し違うので掘り下げはしないでおきます。
(振り付けのレベルの高さに関わるのではなく、振付師としてのレベルの高さが出る、みたいな話というか。)
作品は基本総合点勝負です。120%良いもの作ろうと思ったらここは必要不可欠な要素ではあるのでメンバーの能力(得意・不得意)の把握は可能な限り行いましょう。
比較的不得意の把握が難しいので、もし力を入れるのであればそちらをオススメします。得意部分は自然と見えてきますので。
最後に
最後におまけとして。第1回でお話していた全ての視点の交差点、つまり「振り付け視点」についてほんの少し触れます。
ただこれは、わざわざ視点にタイトルが不必要であるほどシンプルに「ムーブチョイス」の一言に落ち着きます。
(厳密には音取りであるとか、必然的に周囲に引っ付いてくる要素も絡んできますが。)
見る手の感性への寄り添い、全体構成のバランス、プレイヤーのクオリティ追求の全てに関与する部分です。
つまるところムーブに悩んだ時は、これら3つの視点を意識すると発想や判断がしやすくなります。
という訳で以上!3つの視点シリーズでした。
『KWOT!』は月曜20時更新、次回は白狐さんです。お楽しみに〜

